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2008.07.13, Part VIII

うつぼ沼

うつぼ沼へ,道標にしたがいここで左折(山形市蔵王温泉),12:49
ほどなく前方に分岐が現れた。道標にしたがい左へ進む。

うつぼ沼へ,ここは直進(山形市蔵王温泉),12:49
「→至 コタン散策路」の道標の脇を通り過ぎる。

うつぼ沼へ,このT字路は?案内がないので無視(山形市蔵王温泉),12:50
途中にT字路というか,左へ入る脇道があった。しかし,道標が何もないのでそのまま前進。 この先から徐々に下り坂となる。

うつぼ沼へ(山形市蔵王温泉),12:52
坂を下っていく。うす暗いのでピンぼけ。

うつぼ沼が見えてきた?(山形市蔵王温泉),12:53
ほどなく前方が開けてきた。

うつぼ沼へ,確かに沼がある(山形市蔵王温泉),12:54
視界が開けると,前方に窪地があった。その中心に周囲を潅木に囲まれた小さな沼というか湿地がある。 どうやらあそこが「うつぼ沼」のようだ。 道の先に展望所があるが,遊歩道はその脇から坂を下る。

うつぼ沼へ(山形市蔵王温泉),12:55
沼を左に見ながら山裾を下っていく。

うつぼ沼へ,ヨシ沼分岐(山形市蔵王温泉),12:55-12:56
1,2枚目:坂を下りきるとT字路にぶつかる。ただし,右側にはロープが張られていて・・・。 3枚目:「至→ヨシ沼」ルート(4枚目)は「案内標識未整備により立入禁止」とのこと(注)。 道標にしたがい左へ進む。

注:このヨシ沼がどこにあるのかハッキリしない。 国土地理院の地図によると,この「うつぼ沼」から東に500m(標高差100m程)行ったところに, やや広い湿地が描いてある。しかし,名称は記入されていない。 おそらく「うつぼ沼」と同様,そこがヨシ沼だと思うのだが, 蔵王地区で見た案内図にはどこにもヨシ沼が描かれていないので確認できない。 後出するドッコ沼近くにある 「蔵王中央高原散策路案内図」 には,「うつぼ沼」から「うつぼ沼〜ヨシ沼 散策路」として遊歩道(中央高原ブナ林線)が描いてあるが, これは五郎岳北側を通る車道へつながっていて,そのヨシ沼らしき湿地までは到達していない。 一番近付くのがその北側の車道(現在五郎岳の西側は通行止めの模様)だが,近いとはいえ100m以上は離れている。 よって,今のところ果たしてヨシ沼へ近付ける道があるのか否か, さらには国土地理院の地図にある湿地が本当にヨシ沼なのかもハッキリしない。

うつぼ沼に到着(山形市蔵王温泉),12:56
1〜2枚目:左に折れたところで,前方に見える「うつぼ沼」をパノラマ撮影。 周囲は鬱蒼とした樹木や笹薮で埋め尽くされている。沼の水面上?もほとんど草で覆われている。 見た感じは沼というよりも小さな湿原に近い。

うつぼ沼(山形市蔵王温泉),12:57
1〜3枚目:さらに沼に近付いて遊歩道〜沼をパノラマ撮影。 遊歩道と沼の間はかなりの量の笹薮で遮られているが・・・。

うつぼ沼(山形市蔵王温泉),12:57
この写真では影になっていてよくわからないが,笹の下に明らかに踏み跡というか,沼へ降りていく道があった。 しかし,最近はほとんど人が通らないためだろう,両側から私の背丈ほどもある大量の笹が伸びて道を覆い隠していた。 進入禁止にはなっていないようだし,せっかくここまで来たので,なんとか沼岸まで近付いてみることにした。 身体全体を使って笹をかきわけて進んだところ,どうにか笹薮を抜けることができた。

うつぼ沼(山形市蔵王温泉),13:01
1〜3枚目:笹薮を抜けたところで,再度,パノラマ撮影。 沼岸はほとんど干上がりかけており,奥の方に若干の水がある程度。 やはりここは沼というよりも湿地(小湿原)といった方が適当だ。

うつぼ沼(山形市蔵王温泉),13:01
近くにあったゲル状の物体。 これは干上がりつつあるサンショウウオの卵塊?かも(後出)。産卵当時はこの辺まで水があったのだろう。

うつぼ沼(山形市蔵王温泉),13:01
1〜5枚目:沼岸から周囲をパノラマ撮影。 このように大部分に草が生えており,水深は非常に浅い。 水面が見える場所の水深も10 cm程度。既述したように,沼岸はほとんど干上がりかけている。

うつぼ沼(山形市蔵王温泉),13:02-13:04
干上がりかけた沼岸と,草の生えた場所で採集(うつぼ沼-1,-2,-3a,-3b)。 ここでは Cosmarium decoratum, が目立った。 3枚目:奥に黄緑色をしたゲル状の物体が落ちている。 これは? クロサンショウウオの卵塊に似ているが,季節的には別の生物の卵塊である可能性が高い。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, クリプトモナス(Cryptomonas), ミドリムシ(Euglena mutabilis, 小型), 小型鞭毛虫数種, 小型アメーバ, ディフルギア( Difflugia oblongaDifflugia sp.), キルトロフォシス(Cyrtolophosis), ミクロトラクス(Microthorax), ヒカリモ(Chromulina), 珪藻各種, イカダモ(Scenedesmus), Ankistrodesmus falcatus, クレブソルミディウム(Klebsormidium), ゲミネルラ(Geminella), ヒザオリ(Mougeotia), ツヅミモ( Cosmarium contractumC. decoratumC. globosumC. oblongumC. subtile?, Cosmarium sp.), ホシガタモ( Staurastrum forficulatumS. furcatumStaurastrum sp.), アルスロデスムス( Arthrodesmus incus), イボマタモ( Euastrum dideltaE. gnathophorum), トゲツヅミモ(Xanthidium armatum), ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens), Sphaerozosma, クロオコッカス(Chroococcus), シネココッカス(Synechococcus), メリスモペディア(Merismopedia), ユレモ(Oscillatoria), ワムシ, センチュウ, イタチムシ,

うつぼ沼(山形市蔵王温泉),13:05
採集を終えて遊歩道に戻ろうとしたが,笹薮のどこに踏み跡があるかわからなくなってしまった。 おそらくこの辺だろうと見当をつけて薮に入っていったが,途中に笹の厚い場所があり,ズボンが埃まみれになってしまった。

Part IX: 中央高原散策路(うつぼ沼〜ドッコ沼)
2008.07.13, 13:07 - 13:24