今年のお盆期間はいつ行くか,どこへ行くかで散々悩んだ。
まず,いつ出かけるかだが,これまで通りなら日曜日(2013.08.11)か,その1日前の土曜日に出るはずだが,
以下の事情で3日後の08.14にずらした。
それは,13日から大学は「一斉休暇」(ようするにお盆休み,1週間)なるものに入るのだが,その間に学内では
様々な工事が行われる。その一つとして14日に研究室のあるビル(ボアソナードタワー)のエレベータの点検をするらしい。
そのため,14日はエレベータが午後4時まで動かない,という連絡があった。
9階まで階段を上がればよいのだが,この酷暑の中,薄暗い非常階段を登り降りするくらいなら,
涼しい山を登り降りした方がましだ。
ということで,採集に出るのを14日(水)に変更した。
一番の問題はどこへ行くかだが,この季節はお盆の帰省客が多いので新幹線は利用しずらい。
調べると,12日〜16日の間は,東北・山形・秋田新幹線と長野新幹線の下り(ただし午前中)はほぼすべて満席だった。
こうなると行ける場所はかぎられてしまう。
ただし,この時期でも越後湯沢止まりの上越新幹線は空席が目立った。
帰省客が利用しずらいからだろう。
となると,上毛高原駅から尾瀬行きのバスに乗って尾瀬へ行く,というコースが思い付く。
実際,この時期には
過去(2010.08.15)
に同じ理由で尾瀬を訪れたことがある。
しかし,しかし,いつものように早起きをして尾瀬へ行くことじたいは特に苦ではないが,
尾瀬そのものに現在はあまり魅力を感じないので,どうしても行く気になれなかった(注1)。
どうせなら,これまで訪れていない場所はないかと色々,何時間,何日もかけて探しまくった。
ここまでに検討した候補地を以下に羅列しておく。
まず最初に考えたのが,,,。
1)高峰高原
2)池の平
1,2はいずれも浅間山の西,標高2000m付近にあり,佐久平駅からバスで1時間ほどの距離にある。
上記のように,長野新幹線の下りはほとんどがすでに満席だったが,早朝午前7時の始発列車のみ空席があった。
よって,これを利用すれば到達可能だった。
しかし,池の平は湿原ではあるが,木道から遠く離れた場所に池があるだけで,いくら調べても採集できそうな場所がない。
一方,高峰高原からは西にある池の平や,東にある浅間山へ向う登山道が伸びているが,
登山道沿いをいくら探しても採集スポットが見つからない。
車道沿いにわずかに水たまりが有りそうに見えるのだが,これだけを目当てに行くのはかなり辛い。
3)八ヶ岳(白駒池,他)
ここも佐久平駅からバスで行ける。が乗車時間は1),2)の2倍(約2時間)かかる。
以前(2010.06.20)
に訪れたことがあるが,採集できた原生生物はわずかだった。
そのため,どうしても行く気になれず断念。
麦草峠は標高2120m。涼しくて良いのだが・・・。
4)丸沼高原
ここは上毛高原駅(または沼田駅)から鎌田までは尾瀬行きのバスと同じ。
鎌田から丸沼に向い,日光白根ロープウェイでいっきに2000mの高原へ上がる。
そこから日光白根山に向う登山道があるのだが,その途中に採集できそうな池や湿地が若干ある。
訪れてみたいとは思うのだが,尾瀬へ行くのと同じかそれ以上に時間と体力が必要になる。
そのわりにはハッキリした池塘のある湿原がなく,行っても空振りに終る可能性が高い。
・・・そう考えると行く気力を失った。
5)野々海池と周辺の湿原
野々海池(長野県栄村)の近くに小湿原があるのは以前から知っていたが,これまではかなり遠くにあるので
日帰りで訪れるのは無理と思っていた。
しかし,色々調べると,越後湯沢駅から出るバスでJR飯山線の森宮野原駅まで行き,
そこからタクシー(片道30分)を利用すれば日帰りで訪れることが十分可能であることがわかった。
問題は野々海池の標高だった。1000mしかない(
大峰沼
とほぼ同じ,注2)。
この数日,栄村の最高気温は30℃を越えているので,野々海池でも27,28℃はあるはず。
30℃ちかい気温の中,山道を5,6時間歩く(復路は歩いて山を下る予定)のはかなりきつい。
山から降りるのにもタクシーを利用すれば楽になるが,野々海池周辺を2,3時間歩くだけでは楽しくない。
・・・
注1:
尾瀬では
横田代,
アヤメ平,
富士見田代
で主に調査を行っているが,いずれも100種前後で,あまり多くない。
すでに5回
(
2007.10.06,
2008.08.03,
2010.08.15,
2011.09.29,
2012.09.29
)
調べているが,最近はほとんど新規に見つかる種がいない。
おおよそ観察し尽くしている可能性が高い。
最近熱心に行っている航空写真を見て,まだ訪れていない(多くは無名の)小湿原,湿地,池を探し出し,
そこを狙っていく,ということも考えた。
実際,富士見小屋の先にも湿地があり航空写真では明瞭な池塘があるのが確認できる。
そこまで行こうかとも思うのだが,登山道からやや離れているので立入禁止になっている可能性が高い。
また,そこまで往復するとその分,余計に時間もかかるので帰宅するのが今まで以上に遅くなる。これもつらい。
注2:
大峰沼
は気軽に訪れることができるが,標高があまりないので夏場は気温が高い。
猛暑の中,長時間歩くのは辛いというより危険なので,これまで8月に訪れるのは避けている。