福島市 |
浄土平南の小湿原
Part II: 湿原北端から南へ |
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採集日:2013.07.21 | ウオッちず | で位置確認 |
浄土平南の小湿原,南へ(福島市),12:16-12:17
1〜3枚目:少し南へ移動すると,両側に潅木があるが,その中央付近から先には背の高い木のない草原らしい場所が広がっていた。
浄土平南の小湿原,南へ(福島市),12:17
左(道路側)の立ち木の近くに1本だけ
コバギボウシ(Hosta sieboldii,ユリ科 ギボウシ属)
があり,花をつけていた。
浄土平南の小湿原,南へ(福島市),12:18
1〜4枚目:少し進んだところで再度パノラマ撮影。
1枚目:道路側。大きな木が何本かあり,その周囲を潅木が埋め尽くしている。
2,3枚目:前方に湿原が広がっている。
ただし,背の高い草が多い。いわゆる湿原の風景とは若干異なる。湿地といった方がよいかも知れない。
4枚目:右にも潅木が多いが,その先からわずかに沢音が聞こえていた。
ここは左(東)の車道(磐梯吾妻スカイライン)と右(西)を流れる沢に挟まれた狭いエリアだ。
南は樹林帯。
3枚目:すぐ右手前にやや大きな池塘がある。
浄土平南の小湿原(福島市),12:19
ここで採集(浄土平南の小湿原-03)。
ここから先の池塘には
共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis)
がたくさんいた。
このラッパムシは,これまでのところ,高地の湿原でしか観察できていない珍しい種だ。
ただし,生息している場所では池塘の底を覆い尽くすくらいに大量に増殖していることがある。
それが
鬼怒沼湿原だ。
ここには非常にたくさんいた。場所によっては大きな池塘の水底を全面覆っていて水底全体が緑色に見えるほどだった(下段,下々段の画像)。
ここは鬼怒沼湿原ほど多くはないようで,緑色の細胞塊のようなものは見当たらなかった。
どの池塘も水深があるので水底がはっきり見えなかったのが原因かも知れないが,,。
観察された生物:
ナベカムリ(Arcella sp.),
トゲフセツボカムリ(
Centropyxis ecornis),
ディフルギア(
Difflugia acuminata,
D. claviformis,
D. elegans),
共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis),
トラケリウス(Trachelius subtilis),
キロドントプシス(Chilodontopsis),
ツリガネムシ(Vorticella),
珪藻各種,
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
ケンミジンコ,
鬼怒沼湿原,
2010年07月の様子(2010.7.18,10:54-10:55撮影)。
鬼怒沼湿原,
2009年07月の様子(2009.7.29,14:44-14:46撮影)。
浄土平南の小湿原(福島市),12:20
さらに南へ進むと目の前にたくさんの
コバイケイソウ(Verantrum stamineum,ユリ科 シュロソウ属)
があった。
ほとんどは花が終り実が成長しつつある。
この後,鎌沼へ上がったが,その近くではまだ白い花が咲いていた。
200mほどの標高差だがだいぶ違う。
浄土平南の小湿原(福島市),12:21
コバイケイソウの先に小さな池塘があった。
浄土平南の小湿原(福島市),12:21-12:22
1枚目:池塘の全景を撮影。
2枚目:ここで採集(浄土平南の小湿原-04)。
ここにも共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis)
がたくさんいた。一番多いのはオビケイソウ()だが,
他には目立った原生生物は(実体顕微鏡観察の段階では)いない。
観察された生物:
渦鞭毛虫の一種,
小型アメーバ,
トゲフセツボカムリ(
Centropyxis constricta,
C. ecornis),
ディフルギア(
D. bacillariarum),
Lesquereusia,
アミカムリ(Nebela penardiana or N. hippocrepis?),
ヘレオペラ(Heleopera),
共生藻を持つ有殻アメーバ,
共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis),
ツリガネムシ(Vorticella convallaria),
珪藻各種,
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
カメガシラモ(Tetmemorus granulatus),
ハタヒモ(Netrium digitus),
クロオコッカス(Chroococcus turgidus),
ワムシ,
浄土平南の小湿原(福島市),12:22
これはミヤマホタルイ(Scirpus hondoensis,カヤツリグサ科 ホタルイ属)?
浄土平南の小湿原(福島市),12:23
少し進むとやや大きな池塘があった。
浄土平南の小湿原,池塘の全景をパノラマ撮影(福島市),12:23
ここでも
ミヤマホタルイ(Scirpus hondoensis,カヤツリグサ科 ホタルイ属)?
が育っている。
浄土平南の小湿原(福島市),12:24
ここで採集(浄土平南の小湿原-05)。
ここにも
共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis)
がたくさんいた。
しかし,他の原生生物はオビケイソウ()以外,実体顕微鏡レベルではまったく目に入らない。
(光学顕微鏡観察はこの後行う予定)。
観察された生物:
ナベカムリ(Arcella arenaria),
トゲフセツボカムリ(
Centropyxis constricta,
C. ecornis),
ディフルギア(
Difflugia acuminata,
D. oblonga,
Lesquereusia,
共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis),
ウロレプタス(Uroleptus),
珪藻各種,
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
カメガシラモ(Tetmemorus granulatus),
ハタヒモ(Netrium digitus),
クロオコッカス(
Chroococcus pallidus,
C. turgidus),
センチュウ,
やや大きな池塘の先にやや小さな池塘があった(福島市),12:24-12:25
2〜4枚目:足下にあったこれは
??()
浄土平南の小湿原(福島市),12:25-12:26
ここで採集(浄土平南の小湿原-06)。
ここも同じ。
共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis)
とオビケイソウ()以外はほとんど何も観察できない。
3枚目:3日後(2013.07.24)の様子。
薄茶色の水垢の塊の上に見える黄緑色の三角形がS. pyriformisだ。結構いる。
4枚目:3日(07.23-07.25)かけた光学顕微鏡観察の結果。
観察された生物:
渦鞭毛虫の一種,
トゲフセツボカムリ(
Centropyxis ecornis),
ディフルギア(
Difflugia bacillifera,
D. bacillariarum,
D. oblonga),
アミカムリ(Nebela penardiana or N. hippocrepis?)丸みがある,
共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis),
トリボネマ(Tribonema)?,
珪藻各種,
ミカヅキモ(
C. striolatum,
Closterium sp.),
ハタヒモ(Netrium digitus),
クロオコッカス(Chroococcus turgidus),
ワムシ,
ミジンコ,
Part III: 湿原南から戻る 2013.07.21, 12:27 - 12:40 |
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