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2013.04.28, Part III

飛水峡(甌穴群散策路-2)

飛水峡,甌穴群散策路(七宗町),08:57
1〜3枚目:窪みの先でパノラマ撮影。 既述したように,窪みに降りてからは,右へ移動(注)。崖際(3枚目)を通ってさらに下へ降りる。 1,2枚目:眼前の岩の前を右へ移動し, 3枚目:崖際にある岩の隙間からその先へ出る。

注:既述したが,窪みの先にも別の窪みがある。しかし,段差がかなりあり,傾斜も急なのでそこは滑り降りれない。 そのため,右の岩と岩の間をぬって行く。

崖際の岩の隙間から出たところでパノラマ撮影(七宗町),08:57
1枚目:前方にある大岩のくぼみにできた水たまりが,前回の採集ではもっとも原生生物が多かった場所だ。 あそこは他より一段高い位置にあるので,周囲の山から流れ落ちる雨水などで洗い流される可能性が少ないはずで, それが原生生物相が豊かになった原因ではないかと考えている。 今回はどうだろう?


2012年05月の様子(2012.05.13,08:56撮影)。

大岩のくぼみにできた水たまりへ(七宗町),08:58
1,2枚目:パノラマ撮影。右(2枚目)は急に落ち込んでいる。 足を踏み外すとやや危険。

飛水峡,甌穴群散策路,大岩のくぼみにできた水たまり(七宗町),08:58-08:59
前回同様,ここで 採集(飛水峡 甌穴群散策路-02)。 採集時刻も前回(下段)と同じだ。
翌日の観察では,結構な数の原生生物が観察できた。 ただし,前回ほどではない。これも雨の影響だろうか?(注) 水底の様子はほとんど変わらないのだが・・・。
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, トラケロモナス(Trachelomonas cylindrica), ウロトリカ(Urotricha), バシコラ(Vasicola), イカダモ( Scenedesmus circumfusus), サヤミドロ(Oedogonium undulatum), ゲミネルラ(Geminella), コウガイチリモ( Pleurotaenium trabecula), ミカヅキモ( Closterium idiosporumC. intermedium), ツヅミモ( Cosmarium quadratum), ホシガタモ( Staurastrum lapponicumS. lunatum), Sphaerozosma granulata, ワムシ, ミジンコ, ケンミジンコ,

注:崖から流れ落ちてくる雨水の影響は受けないはずだが, ここは水深が浅い。雨が降って水位が上がると,すぐに右へ溢れ出てしまう。 なので最近の雨で中にいた原生生物が希釈されてしまったのかも知れない。

2012年05月の様子(2012.05.13,08:58撮影)。

飛水峡(甌穴群散策路),足下の様子(七宗町),09:00
前回も撮影したが(下段),この辺は層状に堆積した岩がほぼ垂直に傾いている。 すなわち,足下はどこも尖っている。 長瀞の岩畳のような平坦な部分がほとんどないので非常に歩きづらい (長瀞 岩畳は平坦な岩場なので歩きやすい)。


2012年05月の様子(2012.05.13,08:56撮影)。

飛水峡(甌穴群散策路),やや広々した場所へ近付く(七宗町),09:00
前方には広い水たまりがある。前回もあそこで採集したが,原生生物はあまりいなかった。 考えられる原因は,この辺は背景の山に降った雨水の通り道になっているためだろう。 さきほどのやや高台にある水たまりに原生生物が多かったのは,流水に洗われることがないのが理由で, ここは逆に絶えず雨水等で洗い流されているので,原生生物が少ないのだろうと推察している。


2012年05月の様子(2012.05.13,09:01撮影)。

途中にあった水たまり(七宗町),09:01
水垢,藻塊は見当たらない。最近は雨が多いので,一時的にできた水たまりと思われる。採集中止。

飛水峡,足下の様子(七宗町),09:02

飛水峡,やや広々した水たまりに近付く(七宗町),09:02
前回の画像(下段)と比べると(例えば上の2枚目と下の3枚目),わずかだが今回の方が水位が高いことがわかる。 その分,水面の面積も前回より広がっているはずだ。


2012年05月の様子(2012.05.13,09:01撮影)。

飛水峡,上段2枚目に写っている水たまり(七宗町),09:03
その横から水たまりの様子を撮影。 前回はここには水がたまっていなかったような気がする。安定した水たまりではないようだ。採集せず。

飛水峡,やや広々した水たまりの縁まで来た(七宗町),09:04

2012年05月の様子(2012.05.13,09:04撮影)。

飛水峡,やや広々した水たまり(七宗町),09:04-09:05
2枚目:ここでも 採集(飛水峡 甌穴群散策路-03)。 既述したように,ここは前回は少なかったので,期待しないで採集したが,そのわりには結構いた。 さきほどの甌穴群散策路-02よりも若干多めだ。 ピペットで水垢を吸い取った位置がたまたま良かったのだろうか?
観察された生物: マルウズオビムシ(Peridinium), 渦鞭毛虫の一種, エントシフォン(Entosiphon), ラフィディオフリス(Raphidiophrys sp.), 小型アメーバ, ヌクレアリア(Nuclearia), フレンゼリナ(Frenzelina), リトノタス(Litonotus dusarti), コレプス(Coleps hirtus), メソディニウム(Mesodinium pulex), ハルテリア(Halteria), スリコラ(Thuricola), 珪藻各種, イカダモ( Scenedesmus brasiliensis), コエラストルム(Coelastrum microporum), ブルボケーテ(Bulbochaete), ヒビミドロ(Ulothrix), ヒザオリ(Mougeotia), アオミドロ(Spirogyra), ツヅミモ( Cosmarium formosulumC. granatum), ホシガタモ( Staurastrum aculeatumS. connatumS. iotanum), チリモ( Desmidium swartzii), Sphaerozosma excavatum, ワムシ, ミジンコ,

飛水峡,川際に近い水たまり(七宗町),09:06
広々した浅い水たまりの先(右奥)には,青々とした大きく水深のある水たまりがある。 その左にも小さめの水たまりがある。 前回はこの両方で採集したが,原生生物はさらに種数が少なかった。 そして,ここで採集を終えたのだが,今回はこのさらに奥で採集するのが目的なので,ここでは採集しないことにした。
青々とした水深のある大きな水たまりの先には尖った大きな岩がある。


2012年05月の様子(2012.05.13,09:08撮影)。

飛水峡,青々とした水深のある大きな水たまりの右から奥へ(七宗町),09:06-09:07
2枚目:大きな岩と岩の間を抜けていく。

飛水峡(甌穴群散策路)(七宗町),09:09
位置関係がややあいまいだが,左(1枚目)には水たまりがあるので,こちらへ行かず・・・。

右の岩場を通ることにした(七宗町),09:09

Part IV: 飛水峡(甌穴群散策路-3)
2013.04.28, 09:10 - 09:20