原生生物では,多細胞生物の胚発生や変態のような形態変化は起こり得ないが, 単細胞であっても様々な形態変化を示す。 シスト形成や脱シスト時における形態変化以外にも,一部の生物は環境の変化により著しい形態変化を示すことがある。 以下の Mastigamoeba ではアメーバ状態から鞭毛虫への変化を繰り返すが, 次の Ciliophrys は大陽虫の形態から傘を閉じるようにして軸足をまとめて, 替わりに長い鞭毛を発達させて鞭毛虫へと変化する。 さらに,吸管虫(Tokophryaなど)は,細胞分裂直後は通常の繊毛で遊泳するが,すぐに固着して剪毛が退化し, 代わりに触手(吸管)や柄が発達してくる。
Mastigamoeba: amoeba <-> flagellate アメーバが鞭毛虫に変身! Ciliophrys: heliozoan <-> flagellate 太陽虫が鞭毛虫に変身! Tokophrya lemnarum: from larva to adult 繊毛の退化と触手・柄の発達