情報サーバ | 関連情報 | 研究資料館 | Internetと生命科学 || 原生生物図鑑
概 論 | 各 論 | 原生生物の進化 | 用語解説 |

突出体(Extrusome)

放出体ともいう。
細胞の表層直下の細胞質中にある小胞状のオルガネラの総称。
様々な刺激によって内部にある物質を細胞外に放出する。
種類は様々だが,10のグループに分けることができる。

1)盤状胞(discobolocyst)

クリソモナス類にみられるリングをもつ球体。

2)射出体(ejectisome, ejectosome, taeniobolocyst)
クリプトモナス類にみられる。

3)ハプトシスト(haptocyst, microtrichocyst, missile-like body, phialocyst)
繊毛虫の吸管虫類の吸触手にあるもので,捕食用。

4)キネトシスト(kinetocyst, conicyst)
太陽虫類にみられる。
幅0.3μm,長さ0.4μmの楕円形。前方部はラセン状。

5)粘液小体(muciferous body, mucigenic body)
ミドリムシ類,クリソモナス類,プリムネシウム類,太陽虫類数種。
嚢状で不定形の粘液物質を放出する。粘液胞を併せもつものも多い。

6)粘液胞(mucocyst, protrichocyst, mucous trichocyst)
植物性鞭毛虫類, 繊毛虫類, 太陽虫類にみられる。
粘性のあるフィラメント状の物質を放出して立体的な網目状構造を作る。

7)刺胞(nematocyst, cnidocyst)
渦鞭毛虫類にみられるコイル状の構造を含む。

8)桿状体(rhabdocyst)
原始大核綱の繊毛虫にみられる。筒状構造。

9)紡錘状毛胞(spindle richocyst, trichocyst, fusiform trichocyst)
毛胞(trichocyst): 梁口綱(Nassophorea)の繊毛虫,
とくにゾウリムシ 類にみられる。

10)毒胞(toxicyst)
肉食性毒胞類の繊毛虫(Didinium, Dileptusなど)
細い管状で防御と捕食に役立つ。


Copyright 原生生物情報サーバ