静岡市
麻機遊水地第4工区
Part I: 遊水地南縁〜遊水地会館
ここで採集されたサンプルの観察結果を Google で検索 お知らせ

採集日:2014.01.23 ウオッちず で位置確認

麻機遊水地(第4工区)に到着(静岡市),10:44
本当はこの後訪れる第4工区の南端にある「遊水地会館」までタクシーで行きたかったが,そうならなかった。 乗車したタクシーの運転手が麻機遊水地を知らなかったからだ。 「大きな池がある場所」程度は知っていたらしいが,そこが「麻機遊水地」であるとは理解していなかったようだ。 やむなくiPad mini の地図を示しながら遊水地へ向ったのだが・・・。
第4工区周辺は,近くを通る県道74号 山脇大谷線が最近まで工事中で,2011年に開通したらしい。 そのため,iPad miniの地図や航空写真とは現状が異なっていたので,私自身も適切に方向を指示することができなかった。 予定では遊水地の南縁を通る道路(七曲川左岸沿い)へ入って「遊水地会館」まで行くつもりだったが, その南縁を通る道路へ入ることができなかった。 結局,その先にある池の中央を通る道路(遊水地の中にあるサッカー場などへ向う未舗装道,注1)へ入るしかなかった。 しかし,その未舗装道からは遊水地会館へ到達できなかった(注2)。 結局,七曲川近くにある駐車スペースまで行って降車することになった。
1,2枚目:タクシーから降りて北側にある池(名称不明)をパノラマ撮影。

注1:第4工区から第1工区へ移動する途中,その入口を再度目にした。 写真撮影しなかったが,たしか「グラウンド入口」という案内板が立っていたはず。
注2:後で遊水地会館からサッカー場まで歩いたが,遊水池の南端からサッカー場付近までは2本のルートがあった。 1本は曲がりくねった狭い道で,両側は草で被われていた。 後出する「麻機湿原」の中を歩く遊歩道だった。ここは車は通れない。 しかし,これ以外に隣にほぼ直線的な未舗装道があった。ここは道幅が広いので車でも通れそうだ(注2の注)。 今回のように,北から池の中央を通る道路を通って来た場合は,ここを通ればダイレクトに 南端にある遊水池会館まで到達できるのかも知れない。 未舗装道は堤防を越えて続いており,その先に遊水地会館がある。
今回は初めて訪れたので,そこまでは判断できなかった。やむをえない。
注2の注:後出する「麻機遊水池総合案内図」には,上記の2本のルートのうち, 曲りくねった遊歩道のみが描かれている。一方の直線的な道路は描かれていない。 後者の方は後から作られたようだ。

麻機遊水地 第4工区(静岡市),10:44
1〜3枚目:パノラマ撮影。上と同じ場所で後ろ(南)を見ると,七曲川があった。 1枚目:七曲川は,前方に見える県道74号 山脇大谷線の下を通って,巴川に合流する。 2枚目:橋があったが,車止めがあり,車は車道側からは進入できないようになっていた。

麻機遊水地 第4工区(静岡市),10:45
再度,北側の池をパノラマ撮影。

麻機遊水地 第4工区(静岡市),10:45-10:46
1枚目:遠くに見える水鳥を望遠撮影。 マガモAnas platyrhynchos,カモ科 マガモ属)のようだ。 画面右奥にいるのはアオサギArdea cinerea,サギ科 アオサギ属)。 ということは近くに ダイサギArdea alba,サギ科 アオサギ属)か チュウサギArdea intermedia)がいるはずだ。 この時は見つからなかったが,この後,2,3ケ所で見かけた。 いずれも遠いのと,ここの鳥達は意外と警戒心が強くカメラを向けようとしただけで, すぐに逃げてしまうので撮影できなかった。 2枚目:iPad mini で現在地を確認。

麻機遊水地 第4工区(静岡市),10:46, 10:48
1枚目:再度,七曲川へ近付く。 水流はほとんどない。水垢が大量に発生している。多少は期待できそうだ。 2枚目:ここで 採集(麻機遊水地,第4工区-01)。 藻類はわずかだが,従属栄養の原生生物がたくさんいた。とくに繊毛虫が多い。
観察された生物: クリプトモナス(Cryptomonas sp.), アニソネマ(Anisonema), 小型鞭毛虫数種, サッカメーバ(Saccamoeba), バネラ(Vannella simplex), コロトネベラ(Korotonebella), 小型アメーバ, コクリオポディウム(Cochliopodium sp.), ディフルギア( Difflugia sp.), ウロトリカ(Urotricha), コレプス(Coleps hirtus), ロクソフィルム(Loxophyllum helus), キロドネラ(Chilodonella cucullulus), アスピディスカ(Aspidisca cicada), レンバディオン(Lembadion lucens), ディセマトストマ(Disematostoma bütschlii), キネトキルム(Cinetochilum margaritaceum), ツリガネムシ( Vorticella nebuliferaVorticella sp.), 未同定の繊毛虫(梁器を持つが・・・), タルケイソウ(Melosira), 他の珪藻各種, アオミドロ(Spirogyra), ユレモ(Oscillatoria sp.), ケンミジンコ, センチュウ,

橋を渡り,七曲川の左岸沿いを西へ(静岡市),10:49
Uターンして前方にある橋を渡り,いったん遊水地の外へ出る。 近くには観山中学校があるが,そこの生徒らしい集団が橋を渡って遊水地へ入ってくる様子が写っている。 この後,七曲川沿いを西へ向う際にも,他の生徒達とすれ違った。

七曲川の左岸沿いを西へ(静岡市),10:51
1〜3枚目:「堤防?」越しに麻機遊水地 第4工区側をパノラマ撮影。
道路際にはかなり頑丈なコンクリート製の「仕切り」が続いていた。 これは堤防だろうか? しかし,七曲川の南側(画面左)も麻機遊水地 第2工区として指定されているはずだが・・・。 七曲川や巴川で洪水が起きた際,当初は第4工区に水をため,一定量を越えた際に第2工区へあふれた水を誘導するということかも知れない。 埼玉にある彩湖( 荒川第一調節池) はそんな作りになっている,はず。
1,2枚目:緑色のネットで囲まれた区画がある。 地図には何も書かれていないではっきりしないが,サッカー場ではなさそうだ。何だろう?(注) 3枚目:地図によると左の高台(池の森)になっているところの奥にサッカー場があるらしい(後で歩いて確認した)。 乗車してきたタクシーが戻っていく。

注:「麻機遊水地総合案内図」には「多目的広場」と記されている。

七曲川の左岸沿いを西へ(静岡市),10:53
前方に七曲川に敷設された樋門が見えてきた。 ネットで検索したところ,ここの樋門の画像があり,そこに「逆流防止樋門」と書かれていた。 ということは,本流の巴川が増水した際,その支流である七曲川にも水が逆流して入ってくるのだろう。 それをここで食い止めて,溢れた水が遊水池側へ流れ込むようにする,と思われる。

麻機遊水地 第4工区南端(静岡市),10:54
1〜3枚目:パノラマ撮影。 1枚目:樋門の先に建物がある。 地図ではあそこが「遊水地会館」となっているのだが・・・。 七曲川は,樋門の先では道路の下を通っているようだ。 この近くに 第4工区へ入るルートがあるので,そこから北に向って歩く予定。

遊水地会館(静岡市),10:55-10:56
1枚目:建物の前から撮影。 当初,入口の右側に「老人・・・乃家」と書かれた看板があったので「間違えたか?」と思ったが, 2枚目:手前に案内板があってわかりにくいが,入口の左側に大きな字で「遊水地・・・」の文字が見えた。 確かにここが遊水地会館だった。 現在は「老人・・・乃家」としても利用されている,ということだろう。

遊水地会館前から麻機遊水地 第4工区方向を撮影(静岡市),10:56

Part II: 麻機湿原を北へ(1)
2014.01.23, 10:56 - 11:07

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