前方に池が現れた,「菩薩池」だ(伊賀市),10:25
1枚目:池岸で左折。
2枚目:iPad mini で現在地を確認。
GPSが示す位置と実際がややずれている。
近くに建物があるせいかも知れない。
左折した先が広場のようになっていた(伊賀市),10:26
ふたたび池端に近付いて左折(伊賀市),10:26
1〜3枚目:パノラマ撮影。
池を周回する遊歩道があるようだ。
1枚目:植木鉢の間を通っていく。
菩薩池を右に見ながら進む(伊賀市),10:27
1,2枚目:パノラマ撮影。
この辺は笹薮があるため岸辺に近付けない。
3枚目:iPad mini で現在地を確認。
GPSのポインタが,ほぼ正確な位置を示すようになった。
ここから先にはベンチなどがあり(後出),公園らしくなるが,
公園の入口を示す標識などは見当たらなかった。
よってどこから公園なのかは不明。
菩薩池(伊賀市),10:27-10:28
1〜3枚目:パノラマ撮影。
1,2枚目:道は前方で左右に分かれていた。
右が池を周回するルートらしい。
3枚目:右に池端に近付ける場所があった。近付いてみることにした。
菩薩池(伊賀市),10:28
1〜3枚目:池端でパノラマ撮影。
菩薩池(伊賀市),10:28-10:29
1枚目:池端はやや落ち込んでいて,水底は薄茶色の泥で覆われていた。
藻塊などはほとんど見当たらない。
2枚目:これでは原生生物は期待できないが,水底にマツの枝らしきものが落ちていたので,
その表面に積もった泥を
採集(菩薩池)。
ピペットで吸い取ると,若干だが水垢らしきものが入った。
翌日,顕微鏡で観察すると,意外にもここにはたくさんの原生生物がいた(60種弱)。
今回の採集(2014.11.22,2014.11.23)では,ここがもっとも原生生物が豊富(種数)だった。
この菩薩池は古くからある水辺のようだ(注)。
後になって思い出したが,
原生生物(種数)が豊富な場所は意外とサラッとした泥程度で,一見原生生物はほとんどいないように見えるのだった。
それが鮮明に記憶にあるのは,岩手県八幡平にある
7年前(2007.08.23)
の八幡沼湿原にある池塘での体験だ。
限られた種が大量増殖しているのと異なり,たくさんの種類が少しずついる場合は,
八幡沼湿原や,この菩薩池のようになることが多い。
実際に何もいない場合と見た目では区別がつかないので,やっかいだ。
観察された生物:
マルウズオビムシ(Peridinium\),
トラケロモナス(Trachelomonas volvocina),
ペラネマ(Peranema),
ペタロモナス(Petalomonas),
小型鞭毛虫数種,
共生藻を持つアカントキスチス(Acanthocystis penardi),
マヨレラ(Mayorella),
ヒアロディスカス(Hyalodiscus rubicundus),
小型アメーバ,
コクリオポディウム(Cochliopodium minus),
トリネマ(Trinema enchelys),
ホロスティカ(Holosticha),
レンバディオン(Lembadion lucens),
ディセマトストマ(Disematostoma bütschlii),
サヤツナギ(Dinobryon sertularia),
Tetraedriella,
珪藻各種,
クンショウモ(Pediastrum tetras),
フタヅノクンショウモ(Pediastrum duplex),
イカダモ(Scenedesmus quadricauda),
コエラストルム(Coelastrum astroideum),
イトクズモ(Ankistrodesmus sp.),
アステロコッカス(Asterococcus sp.),
ボツリオコッカス(Botryococcus braunii),
ヒザオリ3種(Mougeotia),
コウガイチリモ(
Pleurotaenium trabecula),
オニノカナボウ(Triploceras gracile),
コウガイチリモ(
Pleurotaenium minutum = Haplotaenium minutum),
ミカヅキモ(
Closterium libellula,
C. gracile,
C. idiosporum,
C. setaceum,
C. toxon,
Closterium sp.),
ツヅミモ(
Cosmarium connatum,
C. contractum,
C. hammeri,
C. hammeri var. protuberans,
C. meneghinii,
C. pseudarctoum,
C. subauriculatum 画像なし,
C. succisum,
Cosmarium sp.),
ホシガタモ(
Staurastrum connatum v. rectangulum,
S. dilatatum,
S. dispar,
S. furcatum,
S. inflexum,
S. iotanum,
S. lunatum,
S. tetracerum ?,
Staurastrum sp.1,
Staurastrum sp.2),
アワセオオギ(Micrasterias pinnatifida),
チリモ(
Desmidium baileyi),
ケズネモ(Gonatozygon),
メリスモペディア(Merismopedia),
ユレモ(Oscillatoria sp.),
ワムシ,
注:この菩薩池は西岸(上段3枚目)でさきほどの四十九新池と接している。
地形的にみて,かつてこの周囲は谷地で,この辺に小さな自然の池(ないし湿地)があったのだろう。
それが菩薩池という溜池として利用され,近年なって,さらにその西側に四十九新池という大きな溜池が造成されたと思われる。
菩薩池(伊賀市),10:30
1枚目:対岸の様子。
2枚目:望遠撮影。
Y字路を左へ進むと・・・(伊賀市),10:30
広場があり,中央に池を向いて設置されたベンチがあった(伊賀市),10:31
1〜3枚目:パノラマ撮影。
1枚目:ベンチの先に舗装された遊歩道(?)がある。あそこはあきらかに公園だ。
2,3枚目:こちらは池の周回路とそこからベンチの脇を通って舗装された道へ通じる踏跡?
3枚目:池の周回路がわずかに見える。
公園の道へ向う前に,再度,周回路へ入ってみることにした。
菩薩池(伊賀市),10:31
菩薩池,池端の様子(伊賀市),10:31
ここには草が生えているが,水底の様子はさきほどと変わらない。
採集しようかとも思ったが,原生生物はいそうにないと感じたので結局止めた。
しかし,上記のように,実際は違った訳で,,,
既述したように,ここにはたくさんの原生生物がいた。
その量からして,今回の観察では観察しきれていない可能性が高いので,
ここはこれからも何度か訪れて採集・観察を繰り返す必要がある。
菩薩池(伊賀市),10:32-10:33
1枚目:周回路はほどなく草茫茫になってしまった。
池側にも草があるものの,水底の様子はさきほどと変わらない。
2枚目:iPad mini で現在地を確認。
菩薩池(伊賀市),10:33
さらに進むと水上に材木があった。
かつてはこの辺になんらかの構造物があったのかも知れない。
しかし,水底の様子は同じままだ。
原生生物はあまり期待できないと思えたので,採集せずに戻ることにした。
残念。
ベンチの脇を通って舗装道へ(伊賀市),10:34