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2016.06.12, Part IV

鳥子平(1)

木道が現れた(福島市),11:26
2枚目:現在地を確認。

鳥子平の手前で木道は二股に分かれている,今回も右へ(福島市),11:27

鳥子平に到着(福島市),11:27
池塘が干上がっているのでは,と心配だったが,ここにはしっかり水があった。 前回より若干水位が下がったか?という程度。


2015年10月の様子(2015.10.10,12:52撮影)。

2009年06月の様子(2009.06.14,12:51撮影)。

鳥子平(福島市),11:27
木道の周囲では色々な植物が。
1枚目: コバイケイソウVeratrum stamineum,ユリ科 シュロソウ属) は花が咲いた気配はない。 昨年訪れた際は,景場平に実をつけたコバイケイソウがたくさんあった。 コバイケイソウは隔年開花なので,今年は開花しないのだろう。
2枚目:数は少なめだが果穂になったばかりの ワタスゲEriophorum vaginatum,カヤツリグサ科 ワタスゲ属) 。 3枚目: チングルマGeum pentapetalum,バラ科 ダイコンソウ属) もわずかだが咲いていた。


2015年10月の様子(2015.10.10,11:59撮影)。

鳥子平(福島市),11:28
北へ向う木道の途中に1ケ所だけ池塘に近付ける場所がある。


2015年10月の様子(2015.10.10,12:52撮影)。

鳥子平(福島市),11:28
1枚目:その手前で池塘を撮影。 2枚目:望遠撮影。 薄茶色の水底に,緑色のつぶつぶが多数あるのが見える。 これらは 共生藻を持つラッパムシ(Stentor pyriformis) だ。広々した池塘の水底全体を覆っているので,ものすごい数だ。 私は今,この Stentor pyriformis について研究しているのだが, 最近になってこのラッパムシの培養に成功した。 100年前から知られている種類だが,私が知る限り,これまで誰も培養できていなかったはず。 私も,6年ほど前から培養を試みてきたが,一昨年まではことごとく失敗してきた。 そして,やっと昨年から培養できるようになったのだが,その条件からすると,ここの導電率は非常に低いはずだ。 その予想を確かめるのが,今回ここを訪れた最大の理由だ。

鳥子平(福島市),11:28
これは ??

鳥子平(福島市),11:29-11:30
1枚目:池塘の一端に近付ける場所で,,, 2枚目:まずは 採集(鳥子平)

鳥子平(福島市),11:32
1枚目:近いといっても池塘に直接,導電率の測定器を差し入れられるほどは近くない。そこで, 2枚目:新しく作り直したカップ付き指示棒(注)を使って水を採取。 これに測定器を浸して導電率,pHを測ることにした。

鳥子平(福島市),11:33, 11:34, 11:35, 11:36
1,2枚目:導電率は,,,なんと! 8 μS/cm(21.5℃)だった。 これは今まで色々な場所で測定した中で一番低い値だ。 瀬戸市にある 海上の森の湿地(とその周辺)は 15〜20 μS/cm で非常に低いと思っていたが, ここはその半分以下だ。現在は水が干上がっているので,導電率は高めになっているはずで, もし,雨が降って水位が最初(2009.06.14)の時のようにギリギリまで上昇していれば,もっと低い値を示しただろう(注)。 これは予想通り,というか,予想以上に低かった。
2枚目:今回は最近購入したpH測定器も持参した。 ちょっとゆすると数値がふらつくが,おおよそ 4.6〜4.8の値を示した。

注:調べると,尾瀬の池塘なども導電率は 10 以下になるらしい。

鳥子平,木道を北へ進む(福島市),11:37-11:38>
1枚目:前方のT字路を右へ。
2,4枚目: イワカガミScizocodon soldanelloides,イワウメ科 イワカガミ属) が咲いていた。
3枚目:これはおそらく リンドウ 何リンドウかはわからないが,,。

右折した後の様子(福島市),11:38
木道の先は高山の登山道だ。 既述したが,高山の先には麦平がある。 ここへ入って,高山の頂上を越えて降りて行けば麦平に到達できるはず。 しかし,そこからまたここに戻るとなると,かなりの時間と体力が必要だ。 復路のスカイライン(浄土平15:40発,鳥子平バス停に来るのはおそらく15:50頃のはず,今から4時間後だ) にギリギリ間に合うかどうかというところだ。万が一乗り遅れると大変だし,他はどこへも行けなくなるので無理がある。
ということで,今回は登山道の様子を途中まで見るだけにした。

木道を降りて,高山の登山道へ入る(福島市),11:38-11:39
たくさんの コバイケイソウVeratrum stamineum,ユリ科 シュロソウ属) が生えているので,近くに水たまりがあるかと期待したが,無かった。

高山の登山道を進む(福島市),11:39-11:40
2〜4枚目:蕾みをつけつつある マイヅルソウMaianthemum dilatatum,ユリ科 マイヅルソウ属) の間で ミツバオウレンCoptis trifolia,キンポウゲ科 オウレン属) が咲いていた。ミツバオウレンは,マイヅルソウに比べると数は少ないが,あちこちで咲いていた。

Part V: 鳥子平(2)
2016.06.12, 11:41 - 11:56