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2014.06.15, Part VII

いろは沼の北東にある湿原

遊歩道は前方で左に折れる,ここの右が湿原にもっとも近い場所だ(上山市),12:41

2013年06月の様子(2013.06.16,13:35撮影)。

いろは沼北東の無名湿原へ(上山市),12:42
薮をかき分けながら進む途中にこんな黒い実が。 これは イヌツゲIlex crenata,モチノキ科 モチノキ属) の実?

湿原に出た!(上山市),12:43

2013年06月の様子(2013.06.16,13:37撮影)。

いろは沼北東の湿原(上山市),12:44
左(西)の潅木地帯に沿って進むと,やや大きな池塘(池塘-01)がある。

いろは沼北東の湿原(上山市),12:44
わずかだが,池端で チングルマGeum pentapetalum,バラ科 ダイコンソウ属) が咲いていた。

いろは沼北東の湿原(上山市),12:45
1枚目:ここで 採集(池塘-01)
2枚目:水際に ヒキガエルBufo japonicus japonicus,ヒキガエル科 ヒキガエル属) の卵塊があった。 水面から露出しているので,いずれひからびてしまうだろう。 後出するように,今回は草原のあちこちにひからびつつある卵塊があった。 おそらく産卵の時期にはもっとたくさん水があったのだろう。 その後,急速に水位が下がったと思われる。
下段のように,昨年は全体に池塘の水位が下がっていたが,卵塊はしっかり水中にあった。 このように露出しているものはなかった。
観察された生物: マルウズオビムシ(Peridinium), トラケロモナス(Trachelomonas sp.), 小型鞭毛虫数種, ディフルギア( Difflugia elegans), Lesquereusia, アミカムリ(Nebela carinata), アミカムリ( Nebela sp. 殻が細長く,首部分がカーブしている。全形はサイフォデリアに似ている), Assulina, ディアフォロドン(Diaphoropodon), フロントニア(Frontonia), キネトキルム(Cinetochilum margaritaceum), シヌラ(Synura), 珪藻各種, ヒザオリ(Mougeotia), コウガイチリモ( Pleurotaenium trabecula), ミカヅキモ( Closterium dianaeC. rostratum), ツヅミモ( Cosmarium parvulum), ホシガタモ( Staurastrum brachiatum), トゲツヅミモ(Xanthidium armatum), クロオコッカス(Chroococcus turgidus), ワムシ, ミジンコ, イタチムシ, クマムシ, センチュウ,


2013年06月の様子(2013.06.16,13:38撮影)。

いろは沼北東の湿原(上山市),12:46
1〜3枚目:潅木地帯の先で西〜北〜東をパノラマ撮影。


2013年06月の様子(2013.06.16,13:42撮影)。

潅木地帯の先にある大きな池塘(池塘-02)(上山市),12:46

2013年06月の様子(2013.06.16,13:43撮影)。

潅木地帯の先にある大きな池塘(池塘-02)(上山市),12:46-12:47
1枚目:池塘の手前に浅い水たまりがあった。まもなく干上がってしまうだろう。 2枚目:原生生物がどれだけいるか確認のために 採集(池塘-02の手前)。 それなりに水垢があるので期待出来るかも。 と,この時は思ったが結果は違った。観察できた原生生物はわずか。
観察された生物: フロントニア(Frontonia), 珪藻各種, ヒザオリ(Mougeotia), ツヅミモ(Cosmarium sp.), ワムシ, ミジンコ, センチュウ,

池塘-02の北縁沿いを通って西へ(上山市),12:47
若干だが,昨年と比べると,草の量が少ない。 それだけ成長が始まるのが遅かったのだろう。雪解けが遅かった?


2013年06月の様子(2013.06.16,13:45撮影)。

いろは沼北東の湿原(上山市),12:48
上と同じ位置で後ろ(南東?)を振り向くと青空が広がっていた。 ただし,前方(北西)は一面雲で覆われている。

いろは沼北東の湿原(上山市),12:48
池塘-02の西縁で 採集(池塘-02)
観察された生物: 渦鞭毛虫の一種, フセツボカムリ( Centropyxis ecornis), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor fuliginosus)多数, 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), 棘毛類繊毛虫, 小型繊毛虫数種, 珪藻各種, ヒザオリ(Mougeotia), ツヅミモ( Cosmarium quadrifarium), ホシガタモ( Staurastrum aviculaS. furcatum), イボマタモ( Euastrum ampullaceum), トゲツヅミモ(Xanthidium armatum)多数, ユレモ(Oscillatoria sp.), ミジンコ, センチュウ, クマムシ,


2013年06月の様子(2013.06.16,13:46-13:47撮影)。
2枚目:昨年も曇っていたが,薄曇りで日射しが結構きつかった。 そのため,ザックが暖まりすぎないようにミネラルウォーターをかけた。 しかし,今回は暑さは感じなかった。

灌木地帯の先(西)にも湿原が広がっている(上山市),12:49

2013年06月の様子(2013.06.16,13:48撮影)。

いろは沼北東の湿原,西端の様子(上山市),12:50
こには池塘が2つある。手前はやや大きいが,左奥はかなり小さい。


2013年06月の様子(2013.06.16,13:49撮影)。

手前にある若干大きい池塘-03(上山市),12:50
昨年は結構大きく育ったオタマジャクシが群れていたが, 今回はまだ孵化したばかりだった。


2013年06月の様子(2013.06.16,13:50撮影)。

いろは沼北東の湿原(上山市),12:51
ここで採集(池塘-03)
観察された生物: カリキモナス(Calycimonas physaloides), 小型太陽虫, アミカムリ(Nebela carinata), クアドルレラ(Quadrulella symmetrica), ユーグリファ(Euglypha acanthophora)?, トリネマ(Trinema sp.), ディアフォロドン(Diaphoropodon), ラッパムシ(Stentor roeseli), 共生藻を持つラッパムシ(Stentor fuliginosus), 共生藻を持つオフリディウム(Ophrydium), 共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium), シヌラ(Synura), 珪藻各種, エレモスフェラ(Eremosphaera viridis), ボツリオコッカス(Botryococcus sudetica), ミクロスポラ(Microspora), サヤミドロ(Oedogonium), ミカヅキモ( Closterium dianaeC. intermediumC. rostratum), ツヅミモ( Cosmarium caelatum var. spectabile 初観察), Cosmarium quadrifarium), ホシガタモ( Staurastrum forficulatum), トゲツヅミモ(Xanthidium armatum), ハタヒモ(Netrium digitus), ネジモ(Spirotaenia condensata), クロオコッカス(Chroococcus turgidus), ユレモ(Oscillatoria sp.), ワムシ, ミジンコ,

いろは沼北東の湿原(上山市),12:52
池塘から1m以上離れた位置にひからびつつある ヒキガエルBufo japonicus japonicus,ヒキガエル科 ヒキガエル属) の卵塊があった。 中の卵はすでに死んでいるようだ。 産卵の時期にはこの辺まで水があった,ということだろう。

Part VIII: いろは沼の北東にある湿原〜観松平分岐へ
2014.06.15, 12:52 - 13:36