山門水源の森,やまかど・森の楽舎(西浅井町),11:26-11:27
1枚目:良く見ると桟橋状の木道の脇に湿地に降りていける場所があった。
踏み石が湿地の周囲に設置してあり奥の方まで歩いていくことができる。
これまでのところ,この山門地区ではまったく何も採集できていないので,
なにはともあれ,この湿地でサンプリングをしてみることにした。
2〜4枚目:そこで木道のすぐ近くと,少し先の地点で
採集(やまかど・森の楽舎の湿地)。
多少水の流れもあり,ここは「森の楽舎」を作る際に,隣の沢から水を引き込んで作った人工の湿地のようなので,
あまり期待しなかったが,意外や意外,採集したヘドロ様のサンプルにはたくさんの原生生物がいた。
もしかすると,ここは保護対策の結果,直接近付くことができなくなった山門湿原の替りとして,
ミツガシワ等を訪問者に見せるために,湿原の一部をここに移植したのかも知れない。
その結果,湿原にいた原生生物も泥と一緒にここへ移されたため,このように原生生物相が豊かなのではないだろうか?(注)
観察された生物:
渦鞭毛虫の一種,
ミドリムシ(Euglena mutabilis),
ペタロモナス(Petalomonas sp.
初観察),
ペラネマ(Peranema),
Marsupiogaster sp.,
パラデルマメーバ(Paradermamoeba sp.),
ナベカムリ(Arcella),
ディフルギア(
Difflugia claviformis,
D. oblonga,
Difflugia sp.),
Lesquereusia sp.,
アミカムリ(Nebela sp.),
プラギオフリス(Plagiophrys)ないしその近縁種(トゲがある),
ユーグリファ(Euglypha tuberculata),
サイフォデリア(Cyphoderia ampulla),
ラッパムシ(Stentor igneus, 共生藻類有り),
スピロストマム(Spirostomum),
プロロドン(Prorodon),
ウロトリカ(Urotricha),
ウロレプタス(Uroleptus),
ディセマトストマ(
Disematostoma bütschlii,
D. minor),
コンディロストマ(Condylostoma),
オフリオグレナ(Ophryoglena),
カエネア(Chaenea),
キネトキルム(Cinetochilum margaritaceum),
共生藻を持つチラキディウム(Thylakidium),
棘毛類繊毛虫,
珪藻各種,
エレモスフェラ(Eremosphaera viridis),
サヤミドロ(
Oedogonium undulatum,
Oedogonium sp.),
ブルボケーテ(Bulbochaete),
ミクロスポラ(Microspora),
ヒザオリ(Mougeotia),
コウガイチリモ(
Pleurotaenium nodosum,
P. trabecula,
Pleurotaenium sp.),
ミカヅキモ(
Closterium baillyanum var. ??,
C. cynthia,
C. dianae,
C. gracile,
C. pronum,
C. kuetzingii,
C. libellula,
C. lunula,
C. navicula,
C. ralfsii),
ツヅミモ(
Cosmarium margaritiferum,
C. subcucumis var. elongatum ?,
Cosmarium sp.),
ホシガタモ(
Staurastrum punctulatum),
イボマタモ(
Euastrum ansatum var. javanicum,
E. ansatum var. pyxidatum,
E. ceylanicum 初観察,
E. denticulatum,
E. oblongum),
ハタヒモ(Netrium digitus),
フタボシモ(Cylindrocystis),
タテブエモ(
Penium cylindrus,
P. spirostriolatum),
ネジモ(Spirotaenia obscura) -> Tortitaenia obscura,
アワセオオギ(Micrasterias rotata),
ダルマオトシ(Hyalotheca dissiliens var. dissiliens),
クロオコッカス(Chroococcus),
ユレモ(Oscillatoria),
メリスモペディア(Merismopedia),
ミジンコ,
ワムシ,
イタチムシ,
注:
山門ニュースレターNO71によると,「やまかど・森の楽舎」は2004.3竣工で,この池は「附属湿地」として整備された模様。
その際,湿原湿原から採取(ないし採種)し栽培していた草花等を植栽した,とのこと。
ほぼ予想通り。。。
ということで,ここは山門湿原の原生生物相と全く同一とはいいがたいが,かなり類似した種組成からなる場所とみなしてよいだろう。
県道286号 大浦街道へ出る(西浅井町),11:32
山門水源の森の案内板があるところへ戻る。ここで登山用の雨具(ズボン)を脱ぐ。
前方で左折。県道286号を北へ。
県道286号 大浦街道を北へ(西浅井町),11:35-11:39
1枚目:最初は少し昇るが,,。
2枚目:途中から下りとなる。ここからは近江塩津駅へ着くまでほとんど下り。ペダルを漕ぐ必要なし。
3枚目:前方のT字路を右折し国道8号 塩津街道を東南東→南東→南へ。
既述したように,ここから先はしばらく歩道のない道幅の狭い道路。
大型トラックがすぐ脇を追い越していくので,写真を撮影する余裕がない。
国道8号 塩津街道を通り近江塩津駅へ(西浅井町),11:39
ここはバス停があるため歩道が設置されているが,その先からはふたたび歩道のない狭い道が続く。
国道8号 塩津街道を通り近江塩津駅へ(西浅井町),11:45-11:51
1枚目:6分ほど走ってようやく歩道のある場所まで戻った。ここからは安心して走ることができる。
近江塩津駅から北陸本線新快速 姫路行に乗車(西浅井町),11:52-11:59
1枚目:近江塩津駅に到着。駅舎前で自転車を組み立て構内へ。
2枚目:ホームに停車中の北陸本線新快速 姫路行き(12:05発)に乗車(11:57)。
3枚目:近江塩津駅で購入した切符。昨年,会津田島駅で購入したのと同じタイプ。
4枚目:これ(画面左)がその切符。
発車後,車中にてこれからの予定を検討(西浅井町),12:07-12:10
1枚目:山門湿原からどれくらいで近江塩津駅に戻れるかわからなかったので,
事前にいくつかのケース(12:05発,12:39発,13:05発)を想定していた。
ここを出る時間が遅くなった場合は,最後に訪れる予定の米原駅近くの琵琶湖へ行くのを中止せざるを得ない。
幸い,予定していた中で一番早い列車(12:05発)に乗ることができた。
これだと近江長岡駅には13:08に着くので余裕をもって山室湿原を訪れることができそうだ。
2枚目:近江長岡駅から米原駅へ戻る時刻についても検討した。
山室湿原へは2時間もあれば行って戻ってくることができるはず(注)なので,15:06発の電車に乗って米原駅へ戻れば,
復路の新幹線(ひかり424号,16:54発)まで2時間弱あるので,相当の余裕を持って,
かつて訪れた琵琶湖岸や米原駅周辺で採集を行なうことができる。
注:後述するように,山室湿原で採集を終える直前にデジカメを水に落として一時撮影不能になってしまった。
しばらくカメラから水を抜く作業に時間をとられたため,駅に戻るのが遅れてしまった。
駅に着き自転車を輪行袋に入れ,駅舎内に入ると12:05発の北陸本線新快速 姫路行きが出る直前だった。
無理をすれば乗れなくもなかったが,思いとどまり次発(12:39)を待つことにした。
米原駅で東海道本線 大垣行に乗換え(米原市),12:42-12:47
1枚目:定刻(12:42)通り米原駅に到着。
2枚目:東海道本線のホームへ移動。
3枚目:ほどなく大垣行きの普通電車が到着。中に入り発車(12:59)を待つ。
近江長岡駅に到着(米原市),13:08-13:14
1枚目:定刻通り近江長岡駅に到着。
2枚目:駅前で自転車を組み立てた後,出発前に駅舎を撮影。
山室湿原へ(米原市),13:14
駅前の通りの先で右折。県道248号 天満一色線を北北東へ。
山室湿原へ(県道248号 天満一色線,米原市),13:15
その先の信号(長岡交差点)を右折。ここから先しばらくは県道248号と県道244号(大野木志賀谷長浜線)との重複区間?。
交差点の先は県道244号。
山室湿原へ(米原市),13:16-13:17
1枚目:天野川に架かる橋を渡る。
2枚目:川名の確認。天野川。
3枚目:天野川下流方向の様子。草が川底を覆い尽くしている。
4枚目:橋を渡り終えたところで橋名の確認。「あまのがわはし」。
山室湿原へ(米原市),13:17
県道248号と県道244号の重複区間を北西〜北北西へ。
山室湿原へ(米原市),13:20
ここで県道248号(天満一色線)と県道244号(大野木志賀谷長浜線)は別れる。左が県道244号。ここは左へ(注)。
注:近江長岡駅から山室湿原への道順(自転車で片道約30分)は非常にわかりやすい。
さきほどの長岡交差点もそうだが,途中の交差点(ないしY字路やT字路)から湿原近くの西小学校まではすべて左へ進めばよい。
西小学校の角は右折するが,その後直進すればほどなく湿原入口の案内が現れる(後述)。
山室湿原へ(県道244号 大野木志賀谷長浜線,米原市),13:20
1枚目:旧山東町の市街地を西北西へ。歩道が幅広く走りやすい。
2枚目:道路名の確認。滋賀県道 244号 大野木志賀谷長浜線。
ちなみに,この辺には「三島池」という場所の案内が複数箇所にあった。
事前に調べていなかったのでどのような場所か知らなかったし,どこにあるかもわからなかった。
後日調べたところ,「マガモ自然繁殖の南限地」として県の天然記念物に指定されている場所らしい。
この周辺では山室湿原よりも知名度が高い場所のようだ。
ここから1 kmほど北西にあるようなので,事前に知っていれば立ち寄ることもできたかも知れないが・・・。
原生生物はあまりいそうにない・・・。
Part VI: | 県道244号〜志賀谷地区〜県道19号〜県道246号 2008.06.30, 13:22 - 13:40 |