原生生物と日本産アリ類の広域画像データベース

4 データベースの構成と利用状況

4-1. 両データベースの構成

 データベースのファイル数等については,すでに各々の解説部分で紹介しているが,ここであらためてまとめておきたい。

 現在までに,アリ類については258種いる日本産アリ類のうち,143種の画像がデータベース化されている。画像の数は588枚(ファイル数 2940個;これは各画像ごとに5種類の異なるサイズのファイルがあるためファイル数は画像枚数の5倍になる)ある。各種ごとの画像に,分類学的記載データと日本国内の分布状況を示した図(これは全種についてある)が組合わさってひとつの種の解説画面が構成されている。種の解説画面の元になるhtmlファイル等のテキストファイルが3604個,分布図やその他の画像ファイルは計1045個ある。ファイルの総数は7589個である。

 なお,まだ画像のない種については,すでに既存の模式標本を写真撮影する作業がほぼ終了しており,近々それらの画像をデータベースへ組込む作業が開始される予定である。

 一方の原生生物については,現在までに作成メンバーを含め10人からの画像の提供を受け,総計115種の原生生物の画像がデータベース化されている。画像の種類は,2120(ファイル数は10600個)ある。その他の画像が166個,諸々のhtmlファイルが2647個あり,ファイルの総数は13413個となっている(表4-1)。

 原生生物は基本的には素材データベースとして構築しているため,かならずしも分類に関する画像ばかりではないが,基礎知識の少ない一般の利用者への配慮から,分類に関係する画像(生体画像や染色標本の画像など)と,各生物群(門,綱,目,科,属,種)の分類学的記載情報を組み合わせた「原生生物図鑑」メニューも容易されている。

 ファイル総数は,両方をあわせると約21000個になる。表4-1のファイルサイズは実サイズを示しており,実際にハードディスク上に書き込まれた状態のファイルサイズはセクタサイズの関係等からこれらよりもかなり多目の値をとる。そのため,両データベースの容量は合計で1Gバイトを超えている。