科学とインターネット
ネットワーク上の学術情報を評価しバックアップする社会システムの必要性 月井・木原・鵜川
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1 本研究の到達目標

 今後ネットワークにおける学術情報の公開を促進するためには,上記のような評価と保存のためのシステム作りが必要であり,本研究では,そのための基礎的研究を行なう。システムとしては,1)ネット上で公開されている情報の中から学術的価値があるものを選び出し(評価),2)それらを収集して恒久的に保存するとともに,その内容を自由に検索・引用できる仕組みが必要である。1)については,学会等の協力を得て学術雑誌におけるPeer Reviewと同様な社会的制度を導入すべきであろう。また,2)の保存する情報の量は,情報公開がさかんでない現時点ではそれほど多くはないが,情報発信がさかんなればいずれは膨大な量になるのは必至である。したがって,将来にわたって恒久的保存が可能なように,適切な設備の設置,及び人的配置を行なう必要がある。1,2を実現するには多くの努力と資金が必要であり,当面,本研究でそのすべてを達成することは不可能である。よって研究期間内の到達目標としては,各々の基礎的システムの開発,及びその試験的運用によって,将来の実現に向けた準備を行ないたい。


印刷メディアとネットメディアにおける学術情報の流れ
ネットメディア上で発信されるのは印刷メディアとの競合から素材情報が中心になると思われる

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