小谷村
天狗原
〜山ノ神ルートの途中迄〜南口
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採集日:2009.07.11 ウオッちず で位置確認

天狗原,元へ戻る(小谷村),12:12
戻る途中の木道脇で,果穂になりかけていた ワタスゲEriophorum vaginatum)を撮影。

天狗原,元へ戻る(小谷村),12:14
さきほどの段差のある場所では イワカガミScizocodon soldanelloides)が目の前に。 やや薄暗かったせいかピントが合っていない。

天狗原,元へ戻る(小谷村),12:15
これはウラジロナナカマドSorbus matsumurana)。

天狗原,元へ戻る(小谷村),12:16-12:17
1,2枚目:湿原の所々に鮮やかな紫色があった。 それはハクサンコザクラPrimula cuneifolia var. hakusanensis)。 これを見たのは始めて。 ユキワリソウ(ユキワリコザクラ,Primula modesta var. fauriei,注)に似ている。 また,花じたいは色の違いを除けば,ヒナザクラ(Primula nipponica)とそっくり。 3枚目:近くにはコバイケイソウVerantrum stamineum)。 ここでは葉のみだが,この後,訪れた栂池自然園では大きな花を咲かせていた。

注:ユキワリソウで検索すると,色々な植物がヒットする。

天狗原,風吹大池・山ノ神分岐まで戻った(小谷村),12:17
前方で左折し,山ノ神方面へ。

天狗原,今度は山ノ神方面へ,木道がグラグラ(小谷村),12:18
1枚目:左折した後,進行方向を撮影。 こちらも木道が続いているように,ここからは見えたが,違った。 木道はこの画面に写っている場所のみ。その先にはなかった。 2枚目:ここの木道は,上から見ると他の木道のように平坦な板に見えるが, 3枚目:実際は丸太を縦割りにし,平らな断面を上にして並べたという,やや変わった木道だった。 当初はそれが太い鉄釘等で固定されていたのでとくに問題なかったのだろうが, 今や釘はゆるんでしまい,木道は下が丸いので上に乗るとグラグラと左右に揺れてしまう。 非常に歩きづらい木道だった。

天狗原,山ノ神ルート(小谷村),12:18-12:19
1枚目:木道の末端部付近に小さな池塘があった。 2枚目:左側の池塘で採集(天狗原-11)
観察された生物: クリプトモナス(Cryptomonas), トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), 小型鞭毛虫数種, スピロストマム(Spirostomum teres), マルロモナス(Mallomonas), 珪藻少々, メソテニウム( Mesotaenium macrococcum)多数,

天狗原,山ノ神ルート(小谷村),12:20-12:21
1枚目:既述したように,ほどなく木道は途絶え,踏跡が先に続いていた。 前方左に小さな池塘がある。 2枚目:ここで採集(天狗原-12)
観察された生物: ミドリムシ(Euglena mutabilis), トラケロモナス(Trachelomonas volvocina), 小型鞭毛虫数種, ディフルギア( Difflugia bacillifera), ツリガネムシ(Vorticella), キルトロフォシス(Cyrtolophosis), 小型繊毛虫数種, 珪藻少々, アステロコッカス(Asterococcus sp.), サヤミドロ(Oedogonium), ゲミネルラ(Geminella?), ヒザオリ(Mougeotia), アルスロデスムス(Arthrodesmus incus), ホシガタモ( Staurastrum simonyi), イボマタモ( Euastrum humerosum), ハタヒモ(Netrium digitus), クロオコッカス( Chroococcus turgidus), ケンミジンコ, ワムシ,

天狗原,山ノ神ルート(小谷村),12:22-12:23
その池塘の先はやや薮に近くなる。 1枚目:標柱には「小谷高原」と書いてあるが・・・。 2枚目:薮の先にどうやら見晴らしのよい場所があるようなので,そこまで進んでみる。

天狗原,山ノ神ルート(小谷村),12:23
ここがその見晴らしのよい場所。 しかし,その先には白いものが広がっていた。

天狗原,山ノ神ルート(小谷村),12:24
目の前には残雪が広がっていた,雪の下はかなり溶けている様子。 1枚目:足下には1mほどの段差がある。その下段から先は残雪で覆われていた。 2枚目:段差を降りると,雪渓?の下にかなりの隙間ができていた。 よって,この雪の上を歩くとズボズボと足が雪の下に潜り込んでしまう恐れがある。 下に何があるかわからないので,これは非常に危険(注)。 なので,ここから先に進むのは断念せざるを得ない。

注: 2年前(2007.5.4),岩手県の湯川沼を訪れようとして残雪のある山の斜面を登った際, 小枝の脇に積もった雪に足をおろそうとしたところ,陥没して下にある岩にくるぶしを強く打ち付けてしまったことがある。 幸い骨折はしなかったが,その後,2,3週間,痛みが続き,歩行するのが辛かったことがある。

天狗原,山ノ神ルート(小谷村),12:25
1〜3枚目:とりあえず残雪に覆われた湿原(?)の様子をパノラマ撮影。 全体に前に傾斜しているため,左(1枚目)と右(3枚目)はどうしても斜めになる。 残雪の先に池塘が見える。
後で気づいたが,右(3枚目)を見ると,雪の上に人が通った跡らしきものが見える。 靴跡というよりはスキー跡? 既述したが,この山ノ神ルートは歩く人はあまりいないが,山スキーのコースとしては結構利用されているようだ。 おそらく,雪解けが進む前にここを通ったスキーの跡が今も残っているのだろう・・・。

天狗原,残雪の先の池塘を望遠撮影,今回は諦めるしかない(小谷村),12:26
1,2枚目:デジカメを望遠モードにして池塘がある付近をパノラマ撮影。 2枚目:左側に池塘が2つ,右に雪解け水が流れる沢が見える。 その間に踏跡らしき場所がかすかに見える。 ここは昔のままの湿原がそのまま残っている場所かも知れない。 できれば採集してみたかったが,上記の理由で今回は諦めるしかない。

天狗原,山ノ神ルート,グラグラの木道を歩いて元へ戻る(小谷村),12:28
右の木道は上下が逆になっている。 これでわかるように,ここの木道は丸太を縦割りにしたものを並べている。 太い鉄釘で固定してあるが,年数が経つ間に釘がゆるんでしまったため,断面の上に乗ると木道じたいが左右に揺れてしまう。 右の木道は誰かがひっくり返したのだろうが,木道じたいは安定しているが,上が曲面なので,これもまた歩きづらい。

天狗原,風吹大池・山ノ神分岐で小休止(小谷村),12:30
分岐点に座り,山ノ神ルート方向を眺めながら小休止することにした。 今回もバナナとアンパンを持参してきたが,ここではバナナのみを食べた。 3,4分後,立ち上がって歩き出す。

天狗原,戻る途中で採集道具を仕舞い,替りに杖を出す(小谷村),12:39
この後,栂池自然園でも採集する予定だが,登山道を下る際,岩だらけの路面を歩く上では,杖があった方が身体が安定する。 しかし,採集道具が入った手提げ袋も持っていたのでは,両手がふさがってしまうのでやや危険。 とくに,入口近くにあった,あの登山道の崩壊地点では,両手が自由に使えないと非常に危険。 なので,ここでいったん採集道具をザックの中に片付けることにした。

天狗原,元来た道を戻る(小谷村),12:40
右に白馬乗鞍岳を見ながら西へ進む。

天狗原,白馬大池・風吹大池分岐まで戻った(小谷村),12:43
2枚目:分岐点に立つ道標。 左面には「1.0km→70分,乗鞍岳/1.8km←70分,栂池自然園」, 右面には「←120分,風吹大池」と書かれたプレートが打ち付けてある。
ここから栂池自然園まで1.8km,70分とある。 これで当初の推定がほぼ正しかったことが確認できた。 ただし,ここでは白馬大池・風吹大池分岐→栂池自然園を「1.8km,70分」としているが, 途中にあった道標では,栂池自然園→天狗原(分岐点)間は「1.75km,80分」になっている。 1.8と1.75の違いが何故生じたのかは不明だが,下り70分,登り80分ということのようだ。
今回の私の場合,登りは76分(10:31-11:47)でほぼ同じ。 下りは72分(12:43-13:54)で,これもほぼ同じ。標準的?かと思ったが違った。 上記は登山口と白馬大池・風吹大池分岐の間を往復するの要した時間。 この中には平坦な天狗原を歩いた時間も含まれる。
登山口から天狗原の端までだと登りが59分(10:31-11:30 ),下りが66分(12:48-13:54)となる。 やはりこれまでと同様,下りの方が登りより時間がかかっている。 ただし,その差はこれまでよりやや小さい。 今回は,岩場歩きに適した底の厚く,かつ,硬い靴にしたのでその効果が多少はあったのかも知れない。

天狗原,登山道近くの休憩所まで戻る(小谷村),12:43-12:47

天狗原から乗鞍岳登山道へ(小谷村),12:47-12:48
1枚目:最初に採集したポイントを通過。 2枚目:ここで湿原を出る。下山開始。

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2009.07.11, 11:31 - 12:48

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