まもなく鴨沼(鴫沼)に着く(南会津町),10:00
右に「針生 地すべり防止区域」と題した案内板が立っている。
まもなく鴨沼(鴫沼)だが・・・(南会津町),10:00
左にカーブしている時,前方左からニホンカモシカ(Capricornis crispus)が道に出て来た。
道の中央に立ち止まったので,思わず「アッ」と叫ぶと,カモシカはこちらを向いてからすぐに右の薮の中へ入ってしまった。
カメラを向けてシャッターを押したが,残念ながらその後ろ姿しか撮影できなかった。
まもなく鴨沼(鴫沼)に着く(鴫沼)(南会津町),10:03
前方が開けてきた。
鴨沼(鴫沼)に到着(南会津町),10:04
林道は右前方に続いている。左にわずかに水面が見える。
鴨沼(鴫沼)に近付く(南会津町),10:05
鴨沼(鴫沼)と林道の分岐(南会津町),10:05
1,2枚目:分岐の手前でパノラマ撮影。
鴨沼(鴫沼)西端からの眺め(南会津町),10:06
沼岸に近付いて撮影。この沼は東西に細長い。沼岸の東側に2つに分かれた大きな浮島があるのがわかる(1枚目)。
鴨沼または鴫沼(南会津町),10:07
まずは西端で採集(鴨沼または鴫沼-1)。
観察された生物:
コレプス(Coleps hirtus),
プロロドン(Prorodon sp.),
小型のマルロモナス(Mallomonas),
珪藻各種,
フタヅノクンショウモ(Pediastrum duplex v. gracilimum),
セレナストルム(Selenastrum bibraianum),
ホシガタモ(
Staurastrum muticum),
ワムシ,
カメノコウワムシ(Keratella),
渦虫類,
沼際の箕沢林道を南へ(南会津町),10:09
浮島は南岸沿いにあるので,南岸沿いに遊歩道がないか探してみることにした。
箕沢林道を少し上がって左側をパノラマ撮影。
林道は,沼の水面から徐々に高い位置へと変わっていく。
どこかに沼岸へ降りる脇道がないか探しつつ歩く。
箕沢林道を南へ(南会津町),10:10
林道はさらに上って,右へカーブしていく。これではますます沼から離れてしまう。
左に入る脇道があった(南会津町),10:11
もしかすると,これが沼の南岸沿いへ近付く脇道かと期待したが,,。
脇道も上へ進むばかり(南会津町),10:11
少し歩いてみたが,この脇道も沼からは離れていくので途中で引き返した。
どうやら箕沢林道側からは沼へ近付くルートはなさそうだ。
鴨沼(鴫沼)の西端に戻る(南会津町),10:15
1〜3枚目:パノラマ撮影。
1枚目:沼の西端にはこのような堰?がある。
なお,
「土と水 第42号」
(2004年6月号)には
「福島県の湧水シリーズ(その20),南会津郡の湧水(2)−田島町の鴨沼−」というタイトルで,
この沼の湧水について9年(2003.10.31)に行った調査結果が報告されている。
それによると,ここから毎分1000L近くが流れ出ているという。
東側の岸辺で地下水が100L/分ほど湧出している場所が認められる以外,沼に流入する表流水はないので,
残りの大部分は沼の底から地下水が湧出しているはずと推察している。
沼から流れ出た水は途中で箕沢に合流し,その箕沢は駒止パイパス近く(本日09:32に撮影した橋の少し上流側)で桧沢川に合流する。
この画像からは水が流出しているかどうかは判断できないが,
沼に来る途中で,箕沢に合流する前の沢に架かる橋を渡ったが,記憶ではたしか,橋の下を水が流れていたような気がする。
しかし,どうみても「毎分1000L近く」が流れ出ているようには見えない。
最近は雨が少ないので地下水の湧出量が減っているのかも知れない。
鴨沼(鴫沼)の北岸沿いを東へ(南会津町),10:16
堰の先には北岸沿いに踏跡が続いてた。
鴨沼(鴫沼)の北岸沿いを東へ(南会津町),10:16
踏跡の所々に沼岸へ近付ける場所があった。
鴨沼(鴫沼)の北岸沿いを東へ(南会津町),10:16-10:17
1枚目:沼岸の様子。
同じように浮島のある
大峰沼(群馬県)や
琵琶沼(山形県)
に比べるとやや新しい感じがする。
水底には枯枝が目立つ。腐食質も多少はあるが水垢はさほどない(注)。
2枚目:ここで採集(鴨沼または鴫沼-2)。
観察された生物:
スポンゴモナス(Spongomonas intestinum),
コクリオポディウム(Cochliopodium vestitum),
ディプロフリス(Diplophrys sp.),
小型繊毛虫数種,
クンショウモ(Pediastrum boryanum),
フタヅノクンショウモ(Pediastrum duplex v. gracilimum),
ジクチオスフェリウム(Dictyosphaerium),
キルクネリエラ(Kirchneriella obesa),
サヤミドロ(Oedogonium),
ホシガタモ(
Staurastrum incisum),
ワムシ,
カメノコウワムシ(Keratella),
ミジンコ,
カイミジンコ,
注:ここは沼岸ぎりぎりまでスギが植林されているので,広葉樹の葉よりもスギの葉の方が多い。
これはあまり良いことではないかも。
というのは,これまでこういったスギ林に囲まれた沼では原生生物がほとんどいないことが多かったからだ。
しかし,一方,この
鴨沼(鴫沼)には立派な浮島がある。
浮島があるということはそれだけ長年月,ここに沼が存在したことを示している。
浮島がある上記の大峰沼(群馬県)や琵琶沼(山形県)には原生生物がたくさんいるので,
ここもそれなりに期待できるはずだ。
ただし,浮島があれば必ず原生生物がたくさんいるとは限らない。
荒沢湿原のビン沼(宮城県)や
苔沼(秋田県)には
浮島があったが,原生生物はさほど多くなかったからだ。
鴨沼(鴫沼)の北岸沿いを東へ(南会津町),10:17
1〜4枚目:上と同じ場所で沼の東岸〜南岸をパノラマ撮影。
鴨沼(鴫沼)の北岸沿いをさらに東へ(南会津町),10:18
鴨沼(鴫沼)の北岸沿いを東へ(南会津町),10:18-10:20
1枚目:葦原の隙間から沼岸が見えたので,,。
2枚目:ここでも採集(鴨沼または鴫沼-3)。
観察された生物:
トラケロモナス(Trachelomonas abrupta),
小型鞭毛虫数種,
フセツボカムリ(
Centropyxis aculeata),
ディフルギア(
Difflugia sp.),
コレプス(Coleps hirtus),
小型繊毛虫数種,
メロトリキア(Merotrichia capitata),
珪藻各種,
クンショウモ(Pediastrum boryanum),
コエラストルム(Coelastrum reticulatum),
キルクネリエラ(Kirchneriella obesa),
Quadrigula chodatii,
Achromatium oxaliferum,
ワムシ,
イタチムシ,
鴨沼(鴫沼)の北岸沿いを東へ(南会津町),10:20
1,2枚目:上と同じ場所で沼の東端〜南岸方向をパノラマ撮影。
Part III: | 鴨沼または鴫沼(2) 2012.08.11, 10:21 - 10:40 |