試験管にはアルミキャップをつけて,外部から雑菌が混入するのを防ぐ。アルミキャップをつけた状態で試験管を乾熱滅菌する。キャップをはずす際,はずしたキャップは他のキャップの中に投げ入れることになるので,何度も使用しているうちにキャップがゆがんでくる場合がある。そのため,アルミキャップは,なるべく肉厚のものを購入したほうがよい。昭和61年現在東京では,一個90円?(豊島製作所)
試験管は,培養の後かなり汚れる。これを洗浄するには,いったん薄い濃度の塩酸につけて汚れを落ちやすくしてから試験管洗浄ブラシで洗う。大量の試験管を洗浄するには,モ−タ−でブラシを回転させる試験管洗浄機を用いる。しかし,この装置は気をつけて使用すべきである。まず,ブラシがいたみやすい。回転中のブラシに試験管をつっこんで洗うわけだが,その際に誤ってブラシを曲げてしまうことがよくある。一応,手で元に戻せるが,これを何度もやっていると次第にブラシの腰がよわくなり,また,まっすぐでなくなると大変洗い難くなる。したがって,何度も曲げたブラシは使用に耐えないので,取り替えざるをえなくなる。同時に,試験管も割れることがあり,特に馴れない場合はかなりの本数になる。洗浄機は便利ではあるが,ていねいに使用する必要がある。
使用後の試験管はなるべく水の入ったバケツなどに入れておくことが望ましいが,塩酸で前処理するので,乾燥させても心配するほどではない。一方,ストックは高濃度の餌で培養するせいか,汚れが落ちにくい傾向にある。特にレタスジュ−スの場合にいえる。それに対し,アカエンドウの場合は,ストックでもカルシウムを入れないためか汚れが落ちやすい。